ニコレットで禁煙スタート

禁煙に効くツボの話 - 私がすぐ禁煙できた理由と方法

ニコレットで最初のトライ

エキセントリック・Drによる洗脳をきっかけに、私は仕事の合間を見て禁煙の手段を模索した。禁煙に成功したという友人・知人も、身近に何人かはいた。

しかし彼らの体験談はあまり役には立たず…鬼嫁に監視してもらって無理矢理やめたとか、滝に打たれたとか、心機一転するためにグアムでスカイダイビングをやってみたとか、皆けっこう思い切った手段を選択しており、どれも私には無理なものであった。

そんな私が手始めに飛びついたのが、かの有名な「ニコレット」であった。当時出始めのニコレットは今よりもグッと地味な、マズそーなデザインの箱に入っていたが、「吸いたいなあ、と思ったら噛むだけ」という手軽さに惹かれたのだった。説明書を読むと、うまく行けば3ヵ月ほどで禁煙できる、とある。

たった3カ月!!それでクリーンな体になれるのだったら、1箱48個入り5,000円くらいなんて安いもんである。私は当時280~300円くらいのタバコを吸っていたから、月によっては2万円近くのタバコ代がかかっていた。そのタバコ代がまるまる浮くのであれば、ちょっとした贅沢も可能になる。

私は禁煙達成で得られる様々なメリットを思い、ウキウキしながらニコレットをまとめ買いした。

≪初日≫
ニコレット使用1日目。私はお気に入りのライターと家の中に残っていた数箱のタバコをゴミ袋に捨て、シガレットケースにニコレットを詰めて、どこに行くにも持ち歩いた。朝、ベッドから出てまず1服するのが習慣だったから、まず起きぬけに1個。

ニコレットは普通のガムと噛み方が違う。10~15回くらい噛むと、舌先にピリピリくるようなニコチンの刺激が感じられる。このニコチンのピリピリ感が来たら、いったん咀嚼をやめて、歯茎とほほの間に寝かせてニコチンを吸収させる。

これを繰り返すことにより、タバコの代替品として「吸いたい」という気持ちをコントロールしていくわけだ。ニコレットの主成分はニコチン。主な発がん性物質であるタールは含まれていないが、ニコチンだって中毒性のある有害物質だ。むろん1日の最大使用量も決まっており、それを超えない範囲で上手に使っていくのである。

まず1粒噛んでみて「マズッッ」と悶絶したもんだが、まもなくやってくるニコチンのピリピリサインは、悪くない。ていうかすぐにこのニコチン放出サインが快感に変わった。

原稿提出&打ち合わせのため向かった出版社でも、私は2時間おきくらいにニコレットを噛んだ。ピリピリ感が来るたびに「オーッ、苦しゅうない苦しゅうない」と独り喜ぶ私を、せせら笑う編集者もいた。頑張って禁煙ガムなんか噛んじゃってバカみたい、どうせ無理無理…とでも思ってるんだろう。

そしてフロアの一角の、茶色い半透明のプラスチックのパテーションで作られた喫煙コーナーから、かつてのヘビスモ仲間たちが亡霊みたいに手招きしていた。私は禁煙し始めたばかりのクセに、早くも優越感を感じ始めていた。

タバコの時代は終わったの。そっちには、もう行かないわよ。バーカバーカ。

とにかく私は、なんだかすごくスムーズに禁煙出来そうな前向きな予感に満ち溢れて、ニコレット禁煙第1日目を鼻歌まじりに過ごしたのである。また、「周囲に禁煙を宣言して、自らを引っ込みがつかない状態に追い込んでしまうのも良い方法ですよ」というエキセントリック・Drの言葉を思い出し、会う人会う人に禁煙にトライしていることを吹聴して回った。

「私、なんと今日から禁煙してるんですよ。ニコレット始めたんですよー」、取材相手など初対面の人は大体手放しで賞賛&応援してくれる。「それは素晴らしいですね!!私も禁煙しようかなあ…」、「マスコミの方ってやっぱり、時代の波に乗るのが早いですねえ」。

逆に、クライアントや友人など、以前から私を知っている人たちは、なぜだか芳しい反応を見せてくれなかった。「私ね、なな何と今日からニコレットで禁煙してるんだよ」、「ふーん」「へーえ」「フフフ」「フフン」などである。

次第に私はわかってきた。私をよく知る人たちは、私が禁煙に成功するとは思っていないな、どうやら。大体みんな自分も吸ってるだけあって、禁煙そのものに対し否定的であった。日頃の私の信頼の無さ、行いの悪さも手伝って「おめーになんか禁煙できるわきゃないだろ」的な冷遇を受けたのだった。

しかしこのことで私は、逆に闘志を燃やした。「フン、見てろ。今までの私とは違うんだ。今の私には話題の禁煙グッズ・ニコレットと、いつでも叱咤激励してくれるクレイジーな医者までついてるんだから。まいったか、バッキャロー」。

≪2~6日目≫
ニコレットは、1日10~15粒くらい。1~2時間ごとに食べているカンジである。ニコレットの最大使用量は1日24粒までだから、まだまだ余裕がある。まあ、開始して数日目にしては多すぎる気もするが…。

実際ニコチンのピリピリビームに対する快感度が高まってしまっているが、さすがにまだタバコに手を出そうとは思わない。そして、大体の知人・友人に禁煙宣言し終える。するとなぜか、タバコが懐かしく感じ始める。喫煙コーナーから私を手招きしていた亡者たちは、飽きたのか、もう誘惑してもくれない。

誘えよ。

ちょっと寂しさを感じる自分。やばい。私自身が飽きたのかもしれん。禁煙ライフに(早!)。そんなヤワな自分に負けまいと、初対面の取材相手に対する禁煙宣言を続ける。

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