ハーブティで禁煙に成功?

禁煙に効くツボの話 - 私がすぐ禁煙できた理由と方法

ハーブティにハマる→ケーキにぴったり→また太るだけ(涙)

失敗続きの禁煙に、いよいよすっかり疲れ果てていた。スイーツ作戦失敗後も、[家にあるタバコを、吸えないよう水道でぬらして捨てる] → [その日の夜くらいまでは我慢する] → [深夜に急に我慢できなくなり、パジャマ&すっぴんでコンビニに走る]、を繰り返し禁煙失敗記録はすでに20回を超えていた。

そんな折、あるイベント企画会社の女社長さんとご縁があって知り合い、イラストの仕事を頂いたので打ち合わせのためにオフィスに出向いた。そこで、私は思いもかけない、次の禁煙ツールにたどり着いたのである。

若い頃テキサスのゴルフ場で働いていた女社長はとても明るく気が利いていて、人をもてなすのが上手かった。仕事で訪れる人に頭がシャキッとするような、すがすがしい香りのハーブティを入れてくれるのだった。

私は打ち合わせを終えると、彼女の美味しいお茶を飲みながら、ニコレットと甘いものとタバコ濡らし法(?)で、合計20回くらい失敗している旨を打ち明けた。すると彼女は、いったん事務所内の小さな給湯室の奥に消え、何か持ってきてくれた。

ガラスの小瓶からコロリと出して見せてくれたのは、2種類の小さな実だった。「このお茶はこのスパイスで淹れたの。これを、このまま噛んでみるっていうのはどう?自然の物だし安心して食べられるわよ。きっと、禁煙の助けになると思うんだけどな」

緑色でアーモンド型の「カルダモン」と、こげ茶色で丸い「クローブ」。スーパーや百貨店のスパイスコーナーに行けば売っているものだが、当時ロクに料理も出来なかった私にとっては、初めて見る代物だった。

「カレーとか、煮込み料理にも使うものなの。クローブは、インドの方でタバコの香料として使われているくらいだから、もしかしたらニコレット以上に頼りになるかもよ」

さっすが国際派。そんなマメ知識、貴女に会わなきゃ聴くことも無かっただろうな。私は試しに、2つのハーブをそのまま口に入れてみた。カルダモンは、ワラみたいなモサモサした食感の皮の中に、小さな種みたいなものがたくさん。自然な甘みと独特の香りが悪くない。ニコチンと糖分でヤラれている胃腸が、心なしか癒されている感じ。

そして、クローブ。このスパイスがまた、キセキであった。「コレは…ニコレットのあの感じと似てる!」そう、甘みを一切排除した、ピリリとした苦味。舌の表面に広がる、メンソールにも似た清涼感。ウマい!

「美味しい?このスパイスの繊細な美味しさがわかるなら、甘いものもタバコも卒業できるはずよ。吸いすぎで味覚が鈍磨する前にやめるべきよ。まだ20代でしょう?」。ええ、ギリギリね。

しかし良いこと言うなあ。時折英語を交えての彼女の励ましに、私のテンションは上がった。彼女は打ちひしがれていた私の毎日に、禁煙先進国アメリカの風を吹き込んでくれた。今度こそイケる気がしていた。

私は彼女にお礼を言ってカルダモンとクローブを少しずつ頂き、その足で中央区のデパートに向かい、瓶詰めのスパイスを大量に買い込んで家路に着いた。

しばらくは仕事も忙しく、私は瓶ごとカルダモン&クローブを持ち歩き、タバコを吸いたい気分になったら口に放り込んでいた。とくにクローブには大いに助けられ、タバコを思わせる苦味とあまりの美味しさに3~4粒、5~6粒と一度に口に放り込む良も増えていった。時々、食べ過ぎてむせこむことはあったが…。

体に害は無い。本当はあの女社長がやっていたように、お茶にして飲む方が良いのだろうけれど。

私は彼女が入れてくれたハーブティの美味しさが忘れられず、少し仕事の忙しさが落ち着くと、今度は2種類のスパイスでハーブティを淹れることに凝り始めた。家にいるときはもちろん、保温ポットにこのお茶を入れ、仕事中にも飲むようになっていった。この方法で1カ月弱、タバコを絶つことができていたのだ。

今度は、順調なんじゃない?しかもハーブティーというヘルシーな手段に落ち着いた。私は珍しく、精神的にも落ち着き満足していた。時折、なんだか物足りないな…という気持ちがよぎったが、それには気づかないふりをして過ごした。

そして、運命のイタズラ。某雑誌の、スイーツ特集の仕事が舞い込んだ。札幌市内の、人気のケーキ屋さん20店舗あまりがピックアップされ、出版社から自宅のファクスに資料がどんどん流れてきた。嫌な予感がしていた。

取材をスタートして数件目。アメリカ仕込のちょっと甘みの強い焼き菓子が人気の、新しいケーキ店を訪れたときだった。取材と撮影が終わり、私はケーキのショーケースを挟んで気さくな店主と談笑していた。すると、店主が言った。「コジマさん、お話していたらハーブの良い香りがしますね」「ああ、最近ハーブティにすごく凝っていて…」

この時点でまた嫌な予感がしたが、話の流れで肩ににかけていたポットを指差し、私は言った。「カルダモンとクローブのお茶を持ち歩いてるんですよ」

気のいい店主はサッと厨房に消え、茶色い油紙みたいなものに包まれた何かを持ってきた。「ウチのチョコブラウニーは、そういうスパイシーなお茶によく合います。これお土産に差し上げますんで、ぜひ試してみてください」ついでにシュトーレンも一切れお付けしうようかな♪と、店主はてんこ盛りのお土産を用意してくれた。

ありがとうございます…

以前は、こういう取材のときにいただくお土産は嬉しくて仕方なかった。が、今の私には脅威だった。つい最近、甘いもので禁煙しようとして体調崩したばかりである。

帰り際、他のスタッフにこのお土産を配ってしまえば良かったのに、私はそうしなかった。そして、残り10数店のケーキ店で次々といただくお土産を、私は片っ端から平らげ、それだけでは飽き足らず、取材先でケーキを買い足したりするようになり…

ハーブによる禁煙も、一見うまく言っているようで、私の精神は張り詰めていたらしい。堰を切るように再び甘いものに走った私は、[甘いもの] → [太る] → [ストレス&痩せたい] → [甘いもの絶ち] → [タバコ…]、の、デブ・スパイラルに、またもハマってしまったのである。

合掌。

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